第51回テーマ: 「北海道で”日本版シリコンバレー構想”始動、新駅建設案も浮上」
【第51回デジタル松陰塾】収録日: (05/11/2025)
AI要約
北海道バレー構想の論議
北海道バレー構想について議論が行われています。豊崎氏は、この構想に対して批判的な見解を示しています。
主な論点は以下の通りです:
1. シリコンバレーの概念は古く、最先端技術の集積地としては時代遅れである。
2. 北海道の地政学的リスク(ロシアに近いこと)を考慮すると、重要な技術を集中させるのは危険である。
3. 2050年までの目標(340社誘致、就業人口2万人増)は、世界の都市開発の規模と比較すると小さすぎる。
4. 日本の半導体産業は国内需要が少なく、グローバル企業の顧客も持っていないため、成長の見込みが薄い。
5. 公的資金の投入よりも、災害対策など他の優先事項に資金を使うべきである。
中島氏も、日本の半導体産業の衰退や都市計画の問題点を指摘し、この構想の必要性に疑問を呈しています。
両者とも、日本の産業政策や国家戦略の再考が必要だと示唆しています。
半導体需要の低調と予測
半導体市場の現状と今後の展望について議論されています。主なポイントは以下の通りです:
WSTSの統計によると、2023年は自動車用途を除き半導体需要は低調でした。
AI関連投資やGPU、メモリ製品が牽引する一方、アナログ製品などは前年比マイナス成長となりました。
2024年の予測では、ロジック製品が16.9%増と大幅に伸びる見込みですが、データセンター特需が続くかは不透明です。
中国市場の動向や米中貿易摩擦の影響が今後の半導体市場に大きく影響する可能性があります。
日本企業の競争力低下が懸念されており、特にイメージセンサーなどの分野で韓国・中国企業に追い上げられています。
経済産業省の2030年予測は現実とかけ離れており、スマートシティやヒューマノイドなど新しい分野への注目が必要だと指摘されています。