IoT向けメッシュ・ ネットワーク

IoT向け純国産メッシュ・ネットワークの共同開発

IoTがスマートシティやスマートビルといった用途を開拓するには、メッシュ・ネットワークは欠かせない技術だと言えるでしょう。メッシュ・ネットワークを採用すれば、仮に1つのノードが故障しても別の通信ルートを確立して、システムやサービスを運用し続けられます。つまりIoTに不可欠な「切れない通信」を実現できるでしょう。

メッシュ・ネットワーク自体は、すでにインターネットなどで実用化されており、特に新しい技術ではありません。しかしこれまでは、IoTシステム/サービスに適用することが困難でした。その理由は、消費電力にあります。現在市場で要求されるIoTノードは、バッテリー駆動が前提です。常時オンにしておくわけにはいきません。ところがメッシュ・ネットワークでは、伝送経路の情報を常に更新する必要があります。ノードが常時電源に接続されているインターネットでは簡単に実現できても、IoTでは困難でした。

そこでAGDは、富士通エレクトロニクスと業務提携し、IoT向けメッシュ・ネットワーク技術の開発に着手しました。富士通エレクトロニクスのスマート・ネットワーク技術「WisReed」を核として改良。具体的には、ダイナミック・ルーティング・プロトコルにチューニングを施し、消費電力の削減を図ります。

この技術が開発されれば、AGDと富士通エレクトロニクスが共同で、新しいビジネス開発に取り組む予定です。スマートシティや、スマートビル、統合型リゾート(IR)施設、スマート農業などが主なターゲットとなります。例えば、ビルやIR施設であれば、建物内での位置情報サービスや、セキュリティ・サービスなどを提供が考えられます。